在住外国人に手厚い子育て支援
韓国で最も歴史が長い新聞社が発行する朝鮮日報は、韓国では親日派の日本特派員が多いと思われているようです。漢字復活を主張している新聞でもあるそうです。2001年1月に韓国の新聞では初めて日本語サイトを開設。昨年11月よりweb版の公開期限が無期限から1週間となり、過去の記事の閲覧には有料会員登録が必要となりましたが、韓国と韓国人を知る有力な読み物の一つ。日本人の視点や観点とは違ったところから、さまざまな発信をしています。日本の新聞はコラム欄でも行間を読まないと記者あるいは新聞社の本音がつかめないのですが、朝鮮日報はその点、大変分かり易い。滅茶苦茶で独善的な記事も多いけれど、大変面白い。
朝鮮日報の鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員も、なかなか興味深い記事を書いている記者の1人。親日&知日派でしょうが、もちろん領土問題を含む歴史認識だけは反日です(笑) 祖国への忠誠は感じ取れます。また、韓国人気質も伺われます。「臨機応変が通用しない『規則の国』日本」では、こんな記事が

「日本は『規則の国』と言われる。話にならない規則だらけだ。しかし日本では、声を荒らげる消費者も、消費者団体もあまり目にしない。日本のサービス業の従業員は親切で優しい。ところが、日本のサービス業は『三流』との定評もある。消費者がモノを言わないからだ。日本は、人が良過ぎれば損をする国だ。どの国でも消費者はどぎつい性格であるべきだ。」(朝鮮日報より抜粋 2006年11月25日)
日本のサービスは三流どころか世界一だと思いますが(苦笑)
憲法違反だと思うのですが親日派の財産を子孫に至るまで没収し、また、国際条約を無視したり破棄するほどの勢いで半日活動を繰り広げる韓国らしい記事。「消費者はどぎつい性格であるべき」とは、すごい。日本では「ごねどく型クレーマー」と勘違いされそうですね。韓国の反日活動自体、「ごねどく型クレーマー風」ではありますが。
さて、彼の記事の中で、「日本政府の子育て」というのがあります。日本政府が、在住外国人に対してまで、いかに手厚い子育て支援をしているかという記事を、自身の体験をもとに書いています。意外と日本人でさえ知らないことかもしれません。在住外国人の妻が祖国で帝王切開によって出産した場合でも、その費用の還付が受けられるのです。子供を出産した一般の日本人と全く同じサービスが受けられます。「出産育児一時金」「毎月1万円ずつ児童手当」「6万円の育児応援券」「妊婦健康診断支援金(妊婦検診費用の90%)」「帝王切開などの医療費支援」。だから、東京に住む韓国企業の社員や公務員、留学生たちは「うちの家族で、日本でお金を稼いでくれるのは子供たち」と話し、韓国からお金を持ち出して使ってしまう大人たちとは違い、子供たちは日本で「生活に困らないだけの分を稼いでくれる」という笑い話まであると。その言葉の中には日本の育児支援システムに対する「うらやましさ」も込められているそうです。
在住外国人と地域住民にとって共に暮らしやすい地域社会の実現を目指す一環として生まれた日本の手厚い育児システム。異論反論はあると思いますが、評価したい。
【コラム】日本政府の子育て
朝鮮日報 2008年9月17日
今月3日、居住地である東京都杉並区役所でこんな経験をした。
7月に韓国で産まれた子供を日本に連れて来て、外国人登録と国民健康保険への加入を終えた後だった。まず、2階の国保年金課に行った。事前に受け取っていた通知のとおり、健康保険証・母子健康手帳・通帳と印鑑を提出した。すると、担当職員は「1カ月以内に口座に35万円振り込まれます」と言った。国民健康保険から支給される「出産育児一時金」だ。
次は3階の育児支援課に行った。同じように通帳と印鑑を出すと、「毎月1万円ずつ児童手当が振り込まれます」と言われた。と同時に、既に交付された国民健康保険証とは別に「医療証」という子供名義のオレンジ色の証明書をもらった。義務教育期間までの子供の医療費のうち、自己負担分を政府が支払うという証明書だった。中学生まで無料で病院に通えるということだ。
担当公務員の案内で、隣の窓口を尋ねた。すると今度は「育児応援券」と書かれたクーポン冊子をくれた。1枚当たり500円、全部で120枚なので6万円分だ。満3歳までは年に120枚、以降5歳までは年に60枚支給されるという。案内書を読むと、応援券は託児サービス・マッサージ・指圧といった出産後の母親のケアや、子供と一緒にできる英語・音楽・料理などの講習会、演劇・コンサート鑑賞に現金と同様に使えるとのことだった。
その次は、区の保健センターに行った。ここでも母子手帳・通帳・印鑑を出すと、「妊婦健康診断支援金を振り込みます」と言われた。出産前の超音波検査などで産婦人科を利用した際、個人が支払った費用を還付してくれるのだ。1回当たり5000円、最大12回分まで支援してくれた。以前病院で支払った領収証を見ると、1回当たり5500円だったため、妊婦検診費用の90%を日本政府が支払ってくれることになる。
家に帰り、この日区役所でもらった案内書をよく見てみた。そして、中に「医療費支援申込書」という書類があるのを見つけた。既に支払った医療費があれば、還付を申請するようにというのだ。「ひょっとしたら」と思い、区役所に電話をかけ「妻は韓国で帝王切開により出産しましたが、この費用も還付を受けられますか」と聞いてみた。すると、意外なことに「日本の保険対象に該当する医療費の部分は支給できますから、韓国の病院で書類をもらってから提出してください」という返事が返ってきた。
また、1カ月前に杉並保健所がわが家に郵送してきた「出生通知表」も送り返した。通知表が受け付けられると、保健師と助産師が定期的に家を訪問し、子供の成長や健康をチェック、相談にも応じてくれる。昔、しゅうとめや実家の母親がしてくれた「おばあちゃん」の役割を、核家族化した今では代わりに政府がサービスとして支援してくれるというのだ。
こうした一連の経験は、子供を出産した一般の日本人とまったく同じものだった。外国人だから余計にサービスがいいとか、サービスが少ないとかいうことはなかった。だから、東京に住む韓国企業の社員や公務員、留学生たちは「うちの家族で、日本でお金を稼いでくれるのは子供たち」と話す。韓国からお金を持ち出し、使ってしまう大人たちとは違い、子供たちは日本で「生活に困らないだけの分を稼いでくれる」という笑い話だが、その言葉の中には日本の育児支援システムに対する「うらやましさ」も込められている。
経済力が違う日本と韓国を比べるのは無理があるだろう。しかし、政府の家計である財政状況を見ると、はるかに余裕がないのは1038兆円(2007年末現在)の借金を抱える日本政府の方かもしれない。だが、「高齢者福祉を減らせ」という声はあっても、「育児支援を減らせ」という世論はない。「金をばらまいたところで子供をたくさん産むようになるのか」という反対意見もない。「少子化は国の存亡の問題」との強い共感があるためではないかと思う。韓国は日本よりもさらに少子化が深刻な国だ。それなりに懸命に対策を取ってはいるが、まだまだ遠い道のりのようだ。
東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員
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