駄文・散文帳
2016年03月29日 (火) | 編集 |

「安保反対」でアメリカの孤立主義を応援する民進党
2016年03月28日 池田信夫

NYタイムズのドナルド・トランプへのインタビューが話題になっている。

これは彼個人の特異な意見ではない。これまでの予備選で彼はこういう孤立主義を繰り返し公言し、アメリカの兵力と予算を「自国の国益に沿うものに限って使う」と主張して、圧倒的な支持を得てきた。それは共和党だけの主張ではなく、私が昨年のVlogでも紹介したように、オバマ大統領の対外的消極主義を受け継ぐものだ。

これは今に始まった話ではなく、アメリカのモンロー主義の伝統への回帰ともいえる。これは単なる孤立主義ではなく、南北アメリカ大陸は入植した白人の支配地域であり、アメリカがヨーロッパの紛争に介入しない代わりに、ヨーロッパは中南米の独立運動に介入するなという相互不干渉の主張だった。

第1次大戦後、ウッドロー・ウィルソンはこうした国際協調の欠如が世界大戦を招いたと考えて国際連盟を創設したが、米議会が承認しなかった。彼は演説でしばしば「もし今キリストがわれわれの立場にいたら何をしただろうか」と問いかけ、みずからを救世主と考えたが、国際関係でそういう理想主義が機能しないことは第2次大戦で証明された。

これにこりて第2次大戦後は、アメリカが「世界の警察」の役割を果たしてきたが、これに対する国内の反対も根強く、オバマ大統領は「われわれは世界の警察であるべきではない」と明言した。だから「トランプはどうせ大統領にならないから無視していい」というのは誤りだ。細野豪志氏はこう書いている:

細野豪志

日米同盟は、戦後最大の外交資産だ。それは、日本だけではなく米国にとっても同様。東アジアの厳しい安保環境を考えると、トランプ氏の発言はとても受け入れられない。

ヒラリー大統領なら、日米同盟に揺らぎはない。トランプシフトが遅れたのは、仕方がない。最強の外交官集団が投入されている在米日本大使館の真価が問われるのは、これからだ。


「ヒラリー大統領なら、日米同盟に揺らぎはない」というのは甘い見方で、彼女もTPPに反対している。日米同盟は、アメリカが血を流すのに対して、日本は基地を提供するだけの片務的な軍事同盟であり、アメリカは日本にも国際的な防衛責任の肩代わりを求めてきた。それに少しでも応じようというのが安保法制である。

細野氏が「日米同盟は戦後最大の外交資産だ」というなら、民進党はなぜ安保法制に反対しているのか。こういう野党の姿勢は、アメリカの孤立主義をますます強めるだろう。
日本が恐れるべきなのは「地球の裏側の戦争に巻き込まれる」リスクではなく、北朝鮮の政権が不安定化し、中国の軍事的プレゼンスが増すアジアからアメリカが撤退するリスクなのだ。


民主党と維新の党が合流した新党「民進党」は、衆参計156人(衆院96人、参院60人)の国会議員が所属する野党第一党が誕生したことになる。27日に結党大会を開いたが、案の定、報道各社が世論調査をしたところ、回答者の過半数が「期待しない」「不支持」と答えたという。

当選2回の山尾衆院議員を政策トップの政調会長に抜擢とは、よほどの人材不足を露呈したも同然。あるいは、あまりの不人気をカバーしようと必死なのか? ところで、もともと民主党と維新の党による新党構想の中心的な役割をしてきた細野豪志氏と前原誠司氏の処遇はどうなるのか? 見えてこない。かつての新進党のように分裂する恐れが多分にあるのではないか。結党大会においても、岡田代表が「みんしんとう」を「しんしんとう」と読み間違えたようだが、将来を暗示しているような気がしてきた。

ともあれ、民進党の発足を契機に政局は一気に夏の参院選挙(衆参同時選?)に向けて走り出す。選挙活動に外交や安全保障を述べても票にならない、とはいうものの、今アメリカの大統領選挙が行われているこのタイミングで、「新安保法案は違憲。安倍首相は憲法守れ。」などと主張していたら、安倍政権に負けるであろう。そんな非現実的な理想を掲げても無理だ。

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南西防衛強化に一歩 海・空自との情報共有課題 与那国島に陸自部隊発足



 

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