駄文・散文帳
2013年02月25日 (月) | 編集 |

ミミ



日米首脳会議の結果とその後を予測する
山口巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

安倍首相は今夜、日米首脳会議出席のためワシントンに向けて出発する。 このタイミングを捉え、日米首脳会議の結果とその後を予測してみたい。

先ず、アメリカに取って理想の状況とは如何なるものであろうか?

世界が平和で安定している事。「平和」がなければ「通商」は不可能なので当然の事である。

アメリカ国内の内需が好調で失業率が低い事。

欧州、日本とも経済がそれなりに堅調で、米、欧、日が協調して世界経済を牽引。

アメリカは平和を享受し、平和の配当としての世界経済の繁栄の果実の配分を受ける。

といった所ではないだろうか?

実態を精査してみる。

残念であるが欧州は凋落を続ける。欧州のエリート達が何度集まり鳩首を重ねた所で、精々没落の速度を遅くするのが精一杯である。

地中海を挟んだ対岸の北アフリカは、最近、アルジェリア人質事件が勃発した通り治安が重篤化している。

更には、サハラ砂漠の向こう側に位置する、マリなどサヘル地区では飢餓が蔓延しており、結果、イスラム過激派の温床となっている。

石油資源に恵まれたアラビア半島も、内戦状態のシリアは当然として、極めて不安定な状況に置かれている。

アメリカは、流石にサウジやサウジに雁行する石油資源に恵まれた湾岸の王国は「軍」を駐留させ死守するであろう。しかしながら、それ以外の共和国についてはそこまではやらないはずである。

こういう状況で、今世紀世界で唯一成長が期待出来ると評価されているアジアに暗雲が垂れ込めると、アメリカとしては自国の成長戦略が描けなくなってしまう。

暗雲の出所は北東アジアである。先軍政治を先鋭化する北朝鮮の問題はあるが、これは飽く迄局地の話で、問題の本質ではない。

勿論、世界第二位の経済大国、中国と第三位の日本の対立が問題の起点であると共に本質である。

従って、オバマ大統領が安倍首相に強く求めるものは;

自衛隊を増強する事での日本の防衛力の強化。

アメリカとの集団的自衛権を容認する事での、より効率的な自衛隊の運用。

フィリッピン、ベトナム、インドネシア、マレーシアなど、領土拡大の野心を露わにする遅れて来た大国、中国への対応に苦慮する国との軍事協力の深化。

軍事協力と併行しての、民生部門での「技術」と「資本」の提供。更には、専門家の派遣などにより、「人」、「モノ」、「金」を集中投下しての、この地域での発展の加速への支援。

上記が予測される。

そして、アジア諸国の発展と経済的成功がもたらす果実の応分の分け前に、日米が与かる事になるのは当然の結果である。


これに対し、中国は「安倍政権の右傾化」などと的外れないちゃもんをつけて来るに違いない。

そして、何時もの事であるが、賞味期限切れの政治家や、騒ぎを大きくして売り上げに繋げたいマスコミが提灯を持つ事になる。

そもそも、右傾化しているのは日中どちらなのだ? という話になる。

領海、領空侵犯を一方的に行っているのは中国の方である。中国海軍による海自護衛艦へのレーダー照射などは言語道断の暴挙であり、座視すれば尖閣は南沙諸島同様中国に実効支配されてしまう。

そして、尖閣で終わりではなく、これは日本の終わりの始まりに過ぎない。何れ、チベット同様日本は中国の侵略を受けるかも知れない。

背景にあるのは、中国固有の国内問題である。中国の高度成長は二億人とも三億人とも言われる「農民戸籍」を持つ農民工が地方から流入する事で達成された。

問題は、彼らが「福祉」や子弟の「教育」といった国民生活の中核で、まるで外国人労働者の如く差別されている実態である。

農民工に不満はあっても、輸出製造業が活況であればそれなりに雇用を吸収し、一定の待遇を供与出来た。

リーマンショック以降は、社会不安を危惧する中国共産党が財政稼働に舵を切り、何とか建設労働者としての職を供与し続けた。しかしながら、今となっては息切れ状態ではないのか?

「一国二制度」というトリッキーな制度の破綻の日が近いという事であろう。

中国共産党が今必死になってやっているのは、「強い中国」、「強大な中国」という判り易いスローガンを掲げ、日本を仮想敵国に見立て、挑発し続ける事だ。

二億人とも三億人とも言われる、強い不満と共に大都市に漂流する農民工の不満のはけ口を人工的に作り、政権を延命するためにである。

世界の繁栄のために努力を続ける日本と、かかる自己都合で隣国への挑発、侵略を止めない中国のどちらが「右傾化」しているのか? 議論の余地はない。



米国や豪州、ニュージーランドなど太平洋に面する11カ国が議論に参加している経済協力の枠組み「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)」。TPPは参加国間の貿易や人の行き来を増やすのが狙いとはいえ、全ての工業品や農業品の関税を撤廃したり、知的財産保護や労働・外国企業による投資について共通のルールを整備すると謳っています。現在、どんなルールを作るかの議論をしていて、2013年末までにまとめることを目指しています。あと10か月しかない。日本が参加決定をしても、実際には数か月の協議期間しか残っていません。

日本は人口減少などで国内市場が縮小していて、アジアや米国への輸出拡大が不可欠。日本もTPPに参加して関税の垣根を下げ、競争環境を改善したいところですが、他国より非効率な分野などが打撃を受け、成長の芽が摘まれかねないとの懸念もあります。日本は、農産品を平均23・3%の高率関税で守っているので、農家が打撃を受けると言われています。つまり、日本はTPPへの参加によって、自動車をはじめとする工業品輸出に追い風が期待される一方、関税に守られてきた農業などの競争力をどう高めるかの改革が待ったなし。

TPPは消費者が受ける恩恵は大きいが、国内農業には大規模化による生産効率化やいっそうの製品差別化を急がなければ壊滅的な打撃になる可能性が高いなどと言われていますが、農業に関して言えばTPPに関係なく、以前から補助金に守られてきた農業の競争力をどう高めるかの改革が必要でした。TPPをチャンスととらえて農政を変えなければならない。もっと早くに本格的な農業強化策が不可欠だったのです。農協の圧力に屈して、選挙の票が欲しくてTPPに反対している議員らが、日本の農業をダメにしてきたのです。農業従事者は議員に騙されてはならない。海外進出の好機と意気込む和牛生産者もいます。将来への不安を訴えるコメ農家がいますが、どうなろうと日本人は美味しい日本のコメを食べ続けると思います。また、コメの日本ブランドを世界に売り出していってほしい。例えば、中国の富裕層には、どんなに高価でも日本のコメが人気です。

GDPの1%にも満たない農業の問題でもあるわけです。騒いでいるのは、日本の農業団体だけなのです。池田信夫氏は、以下のように簡単明瞭にTppを解説しています。


TPPについてのウソとホントより抜粋
2011年10月26日 池田信夫blog

•農業生産額の3割を占める野菜の関税は、ほとんどの品目のゼロから3%だが、国産比率は80%。

•花の関税は一貫してゼロだが、90%が国産。

•果物の関税率は5~15%だが、たとえばリンゴでは輸入品の比率は0.01%。むしろ輸出が増えている。

•トウモロコシや大豆は無税なので、飼料や原料の価格が抑えられている。

•小麦は91%がすでに外国産。関税は252%だが、大部分は無税の国家貿易で輸入されている。

•大麦の関税は256%だが、飼料が大部分なので、これが無税になると畜産業界のコストが下がる。

•バター(360%)や砂糖(328%)などの原材料の関税が高いため、乳製品やお菓子の価格が2~3倍になり、国際競争力を失っている。

•牛肉の関税は38.5%と高いが、歴史的には牛肉の関税が下がって輸入が増えると国産の消費量も増えた。

•関税の撤廃で明らかに影響が出る重要な作物は関税率778%の米だが、その影響は限定的だ。アメリカで生産される1000万トンの米のうち日本人の食う短粒種(ジャポニカ)は30万トン。これをすべて輸入しても、日本の生産量の4%。短粒種は栽培がむずかしく収量が3割以上少ないので、関税ゼロになっても品種転換はほとんど起こらない。

要するに日本の農業はすでにほとんど「開国」しており、問題は米だけなのだ。もちろん米はもっとも重要な農作物なので、農業団体が必死になるのも理解できるが、米を偏重した社会主義農政が農業を滅ぼしたことは、多くの専門家の指摘するところだ。むしろ他の作物と同様に米も国際競争にさらせば、農業に発展の余地が出て後継者も出てくるだろう。

米の生産額は、年間1兆8000億円。GDPの0.36%である。これが全滅したとしても、日本経済には何の影響もない。こんな小さな問題が民主党議員の半数に近い署名を集めるのは、「農村票」の力ではない。農業人口は、兼業農家を入れても3%に満たない。政治家が恐れるのは、農協という戦時体制の亡霊が恫喝しているからなのだ。こういう悪質な圧力団体を撲滅するためにも、TPPは進めるべきである。



池田氏は元同僚の書いた著書「農協の大罪」を紹介しながら以下のように述べています。

「農水省の政策は『農業政策』ではなく『農協政策』だとよくいわれるが、戦前から受け継いだ政治的・経済的な権力を集中し、農業を独占的に支配する農協は、農家を搾取して日本の農業を壊滅させた元凶である。その最大の権力基盤は、農協を通じて配布される農業補助金だ。著者はこの構造を変えるため、補助金を廃止して市場を開放し、農産物価格を下げる代わりに、中核農家に所得補償する政策を提案する。」

農家を搾取して日本の農業を壊滅させた元凶である農協をぶっ潰すためにもTPPに参加する意義があるようです。


<TPP>関税に「聖域」代償も…交渉参加へ
毎日新聞 2月23日

安倍晋三首相は22日午後(日本時間23日午前)、オバマ米大統領との首脳会談後に記者会見し、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への交渉参加について「なるべく早い時期に決断したい」と表明した。帰国後の25日、「一方的に全ての関税撤廃をあらかじめ約束することを求められるものではない」との共同声明の内容を自民、公明両党に説明し、早期参加に向けた調整を本格化させる。ただ、自民党内では反対論も根強く、米国との事前協議とあわせてハードルはなお高い。

【農業分野などどうなる…詳しく知る】クローズアップ2013:日米首脳会談 TPPなおハードル

 ◇共同声明、直前まで応酬

 ホワイトハウスで行われた約1時間50分の会談の中、TPPは後半の昼食会で議論された。これに先立ち首相は、祖父の岸信介元首相が初訪米時にアイゼンハワー大統領(当時)とゴルフをしたことにちなみ、日本製のパターをオバマ氏に贈った。「ゲット・イン・ザ・ホール(カップに入れ)」と願いを込めながら手渡した首相は、自ら「イエス・ウイ・キャン」とオバマ氏のキャッチフレーズを持ち出し場をなごませた。

 自民党は昨年末の衆院選で「『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、交渉参加に反対」を公約に掲げた。党内にTPP推進派と反対派が混在する中、首相が交渉参加に踏み出すには、米側に「関税撤廃に例外がある」ことを確認する必要があった。会談のヤマ場を前にした首相の機転に、周辺は「あれでうまく昼食会に入ることができた」と胸をなで下ろした。

 首相は会談で、TPPに関する自民党の公約を説明し、自動車や国民皆保険制度などに関する党の基本方針も伝えた。そのうえで、(1)日米両国ともに2国間貿易上のセンシティビティー(敏感な問題)が存在する(2)最終的な結果は交渉の中で決まる(3)一方的に全ての関税撤廃を約束することを求められない--ことを提起し、オバマ氏も同意した。

 米側に「例外」を認めさせ、共同声明という形にすることに成功した首相。
同行筋は「声明を発表できるかは前日まで分からなかった。オバマ政権は本当にギリギリ詰めてくるからね」と振り返る。

 だが、米側もしたたかだった。日米両政府が事前の折衝で準備したのはセンシティビティーを認めつつ、「最終的な結果は交渉の中で決まる」というところまでだった。

 会談の結果、共同声明には「2国間協議を継続し、自動車や保険部門で残された懸案事項に対処する」ことが追加された。日本は「聖域」の存在を確認できた半面、市場開放では米国から「目に見える成果」を求められた形で、経済産業省幹部は「米国の市場開放圧力はやはり強い」と漏らした。参加の前提となる米国との事前協議で、自動車や保険を巡って調整に時間がかかる可能性もある。

 自民党の高市早苗政調会長は23日、党本部で記者会見し、「(TPPに関する)政権公約の肝について明確に方針が見えた」と述べ、首相が交渉参加を決断すれば支持する意向を示した。首相は判断を政府の「専権事項」として、与党から一任をとりつけたい考えだ。今夏に参院選を控えることから、首相は農業支援策も併せて検討する。

 公明党の山口那津男代表も23日、党本部で記者団に「聖域なき関税撤廃が金科玉条のように言われていたが、一定の柔軟性があることがはっきりした。今後は実質的な議論ができるようになった」と首相を後押しした。

 とはいえ、自民党内の意見集約は容易ではない。約230人が参加する「TPP参加の即時撤回を求める会」の森山裕会長は23日、「TPPが厳しい自由化を求めるものであることが確認された。さらに議論を深める必要がある」との談話を発表。衛藤征士郎党外交・経済連携調査会長も首相一任に疑問を呈した。

 石破茂幹事長は23日、青森市内で記者団に「丁寧に丁寧に党内の意見を反映させるべくこれから先、努力する。党内の意見をないがしろにすることはない」と語った。

 

 

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