駄文・散文帳
2012年05月06日 (日) | 編集 |


橋下徹氏のための原子力リスク入門より抜粋
2012年05月05日 池田信夫blog

今夜、日本中の原発がすべて止まるが、なぜ止まっているのか誰にもわからない。電気事業法では、定期検査の終わった原発が技術基準を満たしていれば、保安院は運転を許可しなければならないが、政府が法的根拠なく運転を許可しないからだ。橋下徹氏も認めるように、この手続きには瑕疵があり、憲法に定める法の支配に抵触する。

つまり関西電力が運転する理由を説明する義務はなく、政府が運転を許可しない理由を説明する義務があるのだ。政府の説明は二転三転しているが、少なくとも次の3つのリスクが高いことを証明する必要がある。

1.若狭湾でマグニチュード9クラスの巨大地震が起こって20m級の大津波が発生する

2.津波が起こると、原発が浸水して交流電源がすべて喪失する

3.炉心溶融が起こり、放射性物質が周辺に飛散して住民に生命の危険が及ぶ

まず1のリスクについては、地震調査研究推進本部のデータでも、歴史的にはマグニチュード7程度が最大で、これは耐震設計の範囲内である。日本海には大規模な活断層はないので、東日本大震災のようなマグニチュード9クラスの地震も大津波も考えられない。

しかし1000年ぐらいの期間を想定すれば、巨大地震の可能性はゼロではないだろう。この場合、大飯原発3・4号機の配管や電源が問題だが、配管の耐震性は福島第一と同等以上であり、電源の浸水防止や電源車の配備も関電の資料によればすでに実施ずみだ。

本質的な問題は3である。拙著にも書いたように、炉心溶融で数万人の生命が失われるというのは医学的に根拠のない「危険神話」である。チェルノブイリ事故でも、周囲に拡散した放射性セシウムは最大数十mSvであり、これによる癌死亡率の増加は確認されていない(くわしくは国連の報告書を参照されたい)。

したがって福島事故による死者も考えられない。現地調査を行なった高田純氏も、福島の被曝量はチェルノブイリの数千分の一以下であり、健康被害はまったく考えられないと断定している。中川恵一氏や高妻孝光氏など圧倒的多数の科学者も同じ意見であり、これを反証するデータは存在しない。「内部被曝が危険だ」とかいう都市伝説は、河野太郎氏も指摘するように根拠がない。


ひるがえって、原発を止めるコストは非常に大きい。原子力の依存度が50%を超える関電管内で、原発を止めて電力が足りるはずがない。もちろん計画停電をやれば乗り切れるかもしれないが、その機会費用は昨年だけで3兆円。今年すべての原発が止まると、その2倍以上の国富が海外に流出し、電力会社の赤字は2.7兆円に達する。製造業は、日本から出て行くだろう。

どう計算しても原発停止のコストはそのメリットをはるかに上回り、燃料費の増加によって福島事故の風評被害より大きな損害がすでに発生している。

実質成長率1%にも達しない日本経済で、無意味な原発停止でGDPの1%以上を失うことは大打撃になる。エネルギー産業はGDPの1割を占め、そのコストが上がることはすべての人々に「課税」されるのだ。

原油価格は史上最高水準になり、イランは核開発への経済制裁に対して「禁輸したらホルムズ海峡を封鎖する」と公言している。イスラエルも爆撃の準備をしており、本当に封鎖されたら原油の8割が止まり、LNGの3割が止まって価格が暴騰する。特にLNGの6割をカタールから輸入している中部電力の管内では、大停電が起こるだろう。

これは40年前の石油危機で起こったことだ。その経験に学んで、日本政府は原子力開発を進めてきた。大阪府市がこれを全面否定して「脱原発」を唱えるなら、こうした地政学的リスクを回避する戦略を示すべきだ。


原発の安全基準を見直すのは結構だが、今すぐ1000年に1度の地震が来ることはありえないのだから、まず通常通り運転し、時間をかけて基準を見直し、法的な手続きを踏んで改善していけばよい。迷走する民主党政権を批判する橋下氏は、法の支配の原則に立ち返って「決められる政治」のお手本を示してほしい。



昨夜、北海道電力泊原発3号機の5日の運転停止により、日本中の原発がすべて止まりました。電気事業法では、定期検査の終わった原発が技術基準を満たしていれば、保安院は運転を許可しなければならないようですが、政府が法的根拠なく運転を許可しないという不思議な状況が続いています。マスコミや市民団体などが反原発を掲げて感情論で動いていますから、収束は難しい。

橋下市長は「池田氏は燃料調達コストのみの問題を取り上げ、安全性の議論を完全にすっ飛ばしている」と批判しています。枝野経済産業相は本来、脱原発よりもっと厳しい立場だった人ですが、与党になると驚くほど変節する民主党議員の一人であることを、ここでも露骨に見せつけています。官僚らの言いなりになっています。これでは原発のある地元の人々だけでなく、国民をも説得することは難しい。加えて、まだ環境省の外局として原子力規制庁を設置・発足していないことも進展しない大きな原因となっています。原子力の推進役と規制をする側が同じ組織の中にあって利益相反状態(同じ経産省の中に産業所管部局と資源エネルギー庁、原子力安全・保安院がある)、つまり安全神話の中に身を置いた原子力ムラの一部の人たちだけで政策を主導してきた状態を変えなければ話にならない。しかし、政府には法案成立に努力する様子が見られない。原子力安全・保安院が経産省にあるうちに、再稼働の道をつけたいとの思惑が見え隠れしているような…。また、大飯原発3、4号機など関西電力の原発に事故収束作業の拠点となる免震重要棟がないことも見逃せません。緊急時の対策の拠点が無きに等しいわけで、福島第1原発で免震重要棟が運用開始(2010年7月に完成)されていたのは不幸中の幸いと言われています。

素朴な疑問ですが、原発の警備を諸外国に倣って軍隊が行った方が良いのではないか。日本の場合は今のところ自衛隊ですが。原発が地震や津波などの自然災害だけでなくテロ攻撃や大事故などによって、使用済み核燃料の存在などにより破局的な状況に陥った場合、甚大な被害が発生します。使用済み核燃料は新燃料と違って、プルトニウムやセシウムやストロンチウムなどの毒性が強く半減期が長い放射性物質が含まれ、長期間熱を出し続けるそうです。警察と自衛隊が連携して体制を構築すべし。

池田信夫氏の冷静な提案も、政府の拙速なやり方では「経済性ありきで、国民の命を無視した話だ」と批判を浴びるだけ。まずは、再稼動しようが廃炉にしようが、安全対策だけは万全にしなければならない原発に、真摯に取り組む姿勢を見せてほしいものです。
   

 

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