駄文・散文帳
2011年11月26日 (土) | 編集 |
政府の行政刷新会議が実施した政策仕分けで、仕分け人が新たな周波数を割り当てる際に最も高い金額を提示した通信事業者に決める「周波数オークション」の早期導入を提言したことについて、ソフトバンクの孫正義社長は25日、松崎公昭総務副大臣を訪れ、電波オークション早期導入反対の要望を伝えたそうです。

なんと傲慢な孫正義氏! 池田信夫氏は、そのような孫氏を「正義の名を傷つけるもの、ご都合主義、天下国家を語って坂本龍馬をかたるのはやめてほしい」「中国や北朝鮮と並ぶ電波社会主義の国として永遠に名を残したいのでしょうか。」などと批判しています。痛烈ですが正論ですね。行政刷新会議で決まったばかりの方針に反することを言った松崎総務副大臣も辞任ものです。

菅前首相が再生可能エネルギーの利用を促進するため、電力会社に固定価格での買取を義務付ける法案の成立を退陣の条件とする考えを示したとき、孫氏は「この法案を通すまでは首相を辞めないでください」と首相を持ち上げ
ていました。「政商・孫正義」と、思いました。「再生エネ法案」を通してソフトバンクを儲けさせ、のちに見返りを期待する菅元首相と、自然エネルギー財団」を設置して大規模太陽光発電所を全国に建設し自然エネルギーで発電された電力の全量買取制度を義務ずける法案を通すことを目的に総理を動かそうとする孫氏。二人の利害が一致したわけです。

ちなみに、孫氏の脱原発運動は日本限定の活動であり、訪韓して李明博大統領と会談した際には「脱原発は日本の話。韓国は地震が多い日本とは明らかに異なる」「安全に運営されている韓国の原発を高く評価している」と言いました。

また、100億円寄付について「被災地の地方自治体にも、日赤にも入金されていない」と週刊誌で報道されたらしい。孫子が提案した上記の大規模太陽光発電所で使う大量の太陽光パネルを、サムスンから購入するのではないかとも言われていました。そんなふうに日本の電力に参入されるのは恐ろしい。

そして、孫氏はアジア全体を送電線でつなぐ「スーパーグリッド」なるものを提案しています。これに関して、池田信夫氏は「領土問題を抱える韓国から電力を輸入したら、竹島で紛争が起こると電力を止められるだろう。東アジアは、EUとは違うのだ。」「太平洋戦争にせよ湾岸戦争にせよ、歴史上の戦争の多くはエネルギー資源の争奪をめぐって起こった。自国で完結している電力をわざわざ韓国や中国やロシアやインドなどに依存させようという孫氏の構想は、平和ボケでなければ、日本の国家主権を他国に譲り渡そうというねらいとしか考えられない。」と批判しています。


電波は孫正義氏のものではない
2011年11月25日 池田信夫

ソフトバンクの孫正義社長は、きょう総務省に周波数オークション反対の申し入れをしました。彼によれば「スマートフォンが急速に普及する中、割り当てがずれ込むのは危険」なのだそうですが、これは事業仕分けで「時間がない」という理由にもならない理由でオークションに反対した電波官僚と同じです。

ソフトバンクは周波数の割当も受けないうちから、1兆円以上かけて4万局の900MHz帯の基地局を建てるなど電波部と談合して設備投資を行ない、「900MHz帯が割り当てられないと行政訴訟を起こす」などと身勝手な主張をしてきました。まるで900MHz帯は当然おれのものだといわんばかりの行動は、孫氏の「正義」の名を傷つけるものです。

実際には山田肇氏も指摘するように、来年2月に割り当ててもすぐ使えるのは上り3MHzと下り5MHzだけ。残りは2015年あるいは2018年にならないと使えない。一刻を争う必要はないのです。仙谷由人氏も指摘したように「オークションについては民主党も10年前から言っており、国会にそのむね説明すれば、夏まで待たなくてもいい」。ソフトバンクがどうしても900MHz帯がほしいなら、堂々とオークションに参加して落札すればいい。

孫氏の申し入れに対して松崎副大臣が「業界の意見を代弁した孫社長と認識は一致した」と答えたのも、あきれた話です。今週、行政刷新会議で決まったばかりの方針に反することを副大臣がいう民主党政権は、どうなっているのでしょうか。

かりに法改正に1年かかるとしても、ここでUHF帯を談合で割り当てると、もうオークションに適した帯域は残っていない。3GHz帯は使いにくいため、UHF帯の1/20以下の価格しかつかず、既存業者以外は応札しないでしょう。日本は中国や北朝鮮と並ぶ電波社会主義の国として永遠に名を残したいのでしょうか。

それよりオークションと同時に使われていない周波数を政府が買い取る逆オークションや電波を転売する第二市場を導入して、市場原理で周波数の再編を加速すべきです。欧米では、そういう制度設計が検討されています。UHF帯もMCAなどの業者に逆オークションを行なって立ち退き料を払い、所定の時期より早く移行させればいいのです。MCAについては政府の権限で特殊法人を解散すれば、すぐ全部使える。

いま日本に必要なのは、半年かそこらの「早期導入」ではなく、公正競争による新規参入と競争促進です。「光の道」のときは公正競争を激しく主張した孫正義氏が、自分の会社のからむ話になると談合を主張するご都合主義にはあきれますが、このロビイングは株主価値を最大化する経営者としては正しい行動です。それなら天下国家を語って「坂本龍馬」をかたるのはやめてほしいものです。 ...

 

 

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