鳩山首相の金銭スキャンダルが止まらない
故人・架空献金疑惑がくすぶる鳩山由紀夫首相に、またしてもカネの問題が浮上しましたね。首相が、2008年に株を売って得た利益約7226万円を、税務申告していないことが判明。自民党関係者は「首相から見たら、7200万円ははした金だろうが、景気が悪く、サラリーマンの小遣いが3−5万円という時代に、国民感覚とはかけ離れている。資産管理会社には税理士らもいるはずで、こんな分かりやすい申告漏れをするとは考えにくい。予算委員会で徹底追及していく」と話しているそうな。一方、首相が、今年になって大手銀行や不動産会社など計8銘柄の上場株式を新たに取得したことも判明し、約8300万円に相当。首相は「政治家になったから稼いだという話では一切ない」と語りましたが、政治家になってからも活発に株取引をし、国民からみれば大きな利益を得ていたことになります。また、首相の資金管理団体をめぐる故人・架空献金疑惑でも新たな事実が判明。2日の朝日新聞が報じたもので、偽装の疑いのある5万円以下の小口の匿名献金の大半について、政治資金収支報告書の元となる会計帳簿に総額のみを記載し、帳尻を合わせていたと。親の財産を贈与するために政治献金に見せかけたのか・・・脱税なの? (→ZAKZAK参照)
さて、2日の衆院予算委員会では、自民党が事前の「質問通告」を拒否したそうですね。政府側は官房副長官まで質問内容を事前に教えてもらう「質問取り」に奔走したらしい。低レベルの「政治主導」が繰り広げられた模様。自民党の大島幹事長や後藤田正純さんや加藤紘一元幹事長らの元へ、松野頼久官房副長官や内閣総務官室や財務省国会担当職員らが訪問して、質問内容を教えてくれるように頼んだが、自民党側は無視を決め込んだといいます。
それに先だち、自民党の石破茂政調会長は1日、官僚を通じて質問内容を事前に政府側に伝える「質問通告」を限定する方針を示していましたからね。石破さんは「『憲法観』や『日米外交』など大まかな項目だけを伝える」と表明。「それで閣僚が答えられないならば、国民が(政権を)判断する」と述べ、首相や閣僚の発言が食い違う米軍普天間飛行場の移設問題などで政権を揺さぶりたい考えを示しました。
野党・自民党は大島幹事長、町村元官房長官、加藤紘一元幹事長と重鎮3人が次々に質問に立ち、現政権の経済・外交政策などを執拗に追及しましたが、鳩山首相は守りの答弁に徹したようですね。
大島さんが、菅直人副総理が10月31日に「霞が関は成績が良かっただけで大ばかだ」と発言したことを例にあげ、「鳩山政権は友愛を標榜しているのだから内閣で友愛を勉強された方がよい」と断じ、「鳩山政権は政治主導の下でおごり、無礼、強権的な政権運営が目に付く」と批判。首相は菅さんの発言について「役人の皆さんは優秀だ。決してばかだとは思っていない。時には言葉が過ぎることもあろうかと思う」と釈明し、西松建設の違法献金事件をかつて「国策捜査だ」と批判したことを指摘されると「反省している。私自身のこと(政治資金収支報告書虚偽記載問題)も国策捜査という認識はない」と詫びました。ちなみに、霞ヶ関では「脱官僚」ではなく「脱菅」という言葉が流行っているらしい。菅直人さん、影が薄いですからね。党内でも嫌われているのでしょうし、目立ちたがりやで主導権を握ろうとするあまり、警戒されているのでしょう。小沢幹事長は、献金問題で鳩山首相がもたなかった場合、菅さんを首相にしたいようですが、とんでもない話ですね。鳩山さんがダメなら、小沢さんのいうことをきかない前原さんが適任でしょう。
町村さんは、普天間飛行場の移設問題を「ブレがすごい。首相の一言一言も軽い。閣内が一致しているか考えたことあるか。沖縄県民が不安になる」と批判。「『釈迦に説法』だろうが、外交とは国益と国益が激しくぶつかり合う場だ。ソフトクリームのように溶けてしまわないように」と皮肉りました。実際、鳩山政権は、日米同盟を重視する読売・産経・日経などからの猛烈な批判と、地元沖縄メディアからの批判にさらされつつあります。沖縄タイムスは社説で、煮え切らない鳩山政権に対し、「民主党のマニフェスト(政権公約)は、衆院選期間中に限定された人気を得るための甘い言葉だったのだろうか」と批判。
加藤紘一さんは「本会議場での機関銃のような拍手はなんだ。あれ以来民主党議員の顔がみな同じに見えるようになった。友愛精神らしい個の確立をお願いしたい」と小沢幹事長の民主党支配を当てこすりました。さらに、首相が衆院代表質問で「あなた方に言われたくない」と言い放ったことを「首相のセリフではない。野党ボケではないか」と叱責。首相は「反射的に出た言葉だが、不信感を与えたことを遺憾に思っている」と謝罪。谷垣総裁の「ヒトラーの演説にヒトラー・ユーゲント(ナチスの青少年組織)が賛成しているような印象を受けた」という発言よりも評価したい。
やはり、予算委員会での自民党重鎮による質疑は面白いし、的を射た内容で感心しました。
以下 引用
[閣内不一致] 見えない首相の指導力
沖縄タイムス 2009年10月29日 社説
防衛省ではまだ政権交代が実現していないようだ。民主党のマニフェスト(政権公約)は、衆院選期間中に限定された人気を得るための甘い言葉だったのだろうか。
米軍普天間飛行場移設問題をめぐる北沢俊美防衛相の発言である。自公政権から引き継いだ辺野古案を進めても、公約違反には当たらないというのである。
北沢防衛相はグアムに移転される海兵隊約8000人、米軍岩国基地(山口県)への空中給油機の移転を挙げ、「国外や県外という公約を全く満たしていないという認識は間違い」といった。
鳩山由紀夫首相は「最低でも県外」と公約した。もちろん普天間飛行場の移設先を指したものである。北沢防衛相の発言はそれを覆すものであり、やはりおかしい。
北沢防衛相の見方に従えば、民主党の公約は、自公政権がすでに実行していたことを意味する。辺野古案に固執する官僚に絡め取られているのではないか。
さすがに鳩山首相や岡田克也外相からも疑問が出された。こじつけといっていい考えなのだ。
北沢防衛相を批判した当の岡田外相は、早々と県外移設を断念し米軍嘉手納基地への統合案を打ち上げている。2閣僚の発言はばらばらで、鳩山内閣はいったいどうなっているのか。
防衛相、外相の発言が飛び出すたびに、地元の不安は高まり、振り回される。首相と防衛相、外相が三者三様の発言を繰り返すのは異常というしかない。
きのうの代表質問で鳩山首相は「いま包括的なレビューを行っているところだ。過去の日米合意の経緯を慎重に検証した上で、移設の最後の意思決定は私がやる」と答弁した。鳩山首相の「覚悟」を示したと受け止められる言葉だが、それにしては、足元の関係閣僚の間で、大きな齟齬(そご)が表面化している。首相が積極的に乗り出してもよさそうな場面だが、そのような動きは見えない。存在感が薄いのである。自身の指導力が問われているのを忘れてはならない。
鳩山首相は所信表明では「沖縄が背負ってきた負担、苦しみや悲しみに思いをいたし、しっかり受け止める」と真剣に取り組む姿勢を示した。それをどう実行に移すか。「最低でも県外」と語った言葉の意味をかみしめてほしい。
同じ所信表明では「政治不信」を増大させた政治家の責任にも言及した。両閣僚の発言は県民の政治不信を招きかねない。
閣僚の不一致について仲井真弘多知事が「沖縄は今の内閣の大臣の庭ではない」と怒るのは当然である。
嘉手納町議会は早速、「統合案」に反対し、発言撤回を求める意見書を全会一致で可決した。嘉手納町は11月7日に町民大会を開催することを決めた。
鳩山首相は所信表明で「戦後行政の大掃除」を掲げた。政権交代は日米関係を見直す絶好の機会であるはずだ。対米外交も大掃除するときではないか。
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