小沢幹事長「根性ないなあ」
自民党議員が政府を批判すれば、鳩山首相に「あなた方に言われたくない。こんな財政にしたのはだれか」と返され、沖縄の米軍普天間飛行場移設問題でも、「いままで10年以上、結論を出さなかったのはどの政権か」と逆襲されていました。毎日新聞は「総じていえば論点は出そろったものの、自民党の谷垣禎一総裁ら野党側の質問は迫力に欠け、鳩山由紀夫首相の答弁も質問を逆手に取ってかわす場面が多かった。議論が深まらなかったのは残念だ。」と書き、「これまでの政権に大きな責任があるのは事実だ。だが、鳩山政権発足以来、既に40日以上。いつまでも前政権批判にとどまっているわけにはいかない。マニフェスト政策実現のための財源に関しても『一般会計と特別会計を含め予算を組み替え、財源は必ず確保する』と言い続けるだけでは、やはり限界がある。」と指摘(国会論戦 民主党の質問も必要だ 2009年10月29日)。
この毎日新聞の指摘はその通りでしょう。自民党の質問は迫力に欠け、民主党の答弁は前政権批判にとどまっていただけという期待はずれなものに終始しました。論戦とは言えませんでした。野党時代の民主党のように、節度を超えた質問はしない方が良いとは思いますが、小沢幹事長に「根性ないなあ」などと言われるようでは情けない。自民党は活路が開けるのでしょうか? 疑問です。ますます2大政党制が遠のいたような気がしました。
自民党の中川秀直元幹事長は30日、「脱官僚」で一致するみんなの党の渡辺喜美代表との連携について「主張、理念は同じだ。連立政権を組むぐらいのつもりでやっていくべきだ」と述べました。その前日に中川さんは所属する町村派を退会していますね。それ以前に(15日)、会長の町村元官房長官が中川さんらが就いている代表世話人を廃止する方針を固め、派閥のあり方に批判的な中川さんを外し、自身の求心力を高める狙いかと言われていたようです。こんな事をやっている場合ではないのに、まだやっています。野党になっても変わっていません。
自民党は16日に谷垣総裁を議長に「政権構想会議」を創設しました。政権奪還戦略を議論するといいます。古参議員から「自民党は政策の失敗をしてきたのか」といった声があがったようですが、今までの自民党政治(官僚依存とか、政官財の癒着など)への逆戻りでは政権奪還は無理でしょう。結局、民主党との差が出せず、自民党は消滅していくのでしょうかね。自民党は今や保守本流など死語に近く(6割の議員は主義主張もなく日和見)、保守ではマスコミにも取り上げられません。民主党だって「日本の伝統と文化」云々と言っています。
民主党は実質「小沢民主党」です。小沢さんは政局を大きく動かすときには、理念も政策も飛び越えてしまうという豪腕の政治家。民主党の代表当時、「参議院選挙で勝利し、できれば政界再編、本当の2大政党制まで持っていきたい」と述ていました。2大政党が悲願らしい。大転換を図りたい。しかし現状は、自民党が政権可能な野党ではなくなってしまっています。このまま行ったら、来年の参院選でも自民党は惨敗し、ますます2大政党は遠のき、それどころか民主党の一党独裁政治となってしまいます。そこで、小沢さんは2大政党を実現するために、次の一手を打って出るのではないかと言う。それは「左派切り」&「保守大連立」かもしれないと。民主党を完全掌握するために旧社会党出身グループとあえて緊密な関係を築いてきた小沢さん。次の一手では
保守大連立を行い、不要になった左派を切り、「保守2党時代」を現出か!?
小沢一郎氏の「次の一手」は何かより一部抜粋
2009年10月15日
この政権があやういのは、小沢氏の政局至上主義と左派の結合にある、とこのコラムでも指摘してきた。小沢氏は民主党を完全掌握するために、旧社会党出身グループとあえて緊密な関係を築いてきた。
そのことは、横路孝弘氏の衆院議長就任、輿石東氏の幹事長職務代行への起用にあらわれている。衆院議長は渡部恒三氏が有力視されていたが、小沢氏はこれを退けた。西松献金問題が浮上したさい、渡部氏が代表辞任を迫ったことで小沢氏が嫌った、といった解説が流れている。
輿石氏はいうまでもなく日教組の大ボスである。地元の山梨県教組を舞台に教育界を総動員した選挙態勢を展開したことも批判されてきた。そうした一面はあるにせよ、輿石氏の政治的手腕は半端なものではない。だからこそ、自民党の参院を牛耳る青木幹雄氏とも太いパイプを築くことができた。小沢氏はそこを買ったのである。輿石氏は参院議員会長兼務のまま幹事長職務代行というポストを得た。党にあって、小沢幹事長に次ぐナンバー2の座を確実にしたといえる。
鳩山氏は表舞台で飛んだりはねたりする首相としては、当たりはやわらかいし、国民受けもいい。小沢氏にとって、これ以上、操縦しやすい首相はいないといえる。そこで間違えてはならないのは、小沢氏は民主党を軸にした政権をつくったのであって、鳩山政権をつくったのではないという非情な事実だ。鳩山氏がなんらかの事情で窮地に追い込まれれば、「カオのすげ替え」は容易に行われるだろう。
狙っているのは「左派切り」、保守大連立か
小沢氏は党内の旧社会党グループとともに、社民党とも良好な関係を築いてきた。国民新党、社民党との連立政権となったが、これは参院で民主党が単独過半数を得ていないためだ。
現在、参院の民主党会派には国民新党、新党日本などが含まれており、118議席となっている。過半数122議席に4議席足りない。だから、神奈川、静岡の参院補選が重要になる。ここで2連勝すれば、無所属で民主党とほぼ同一歩調を取る議員が2人(糸数慶子、川田龍平両氏)いるから、全部合わせるとちょうど過半数に達することになる。
補選2連勝がかなわなかった場合は来年夏の参院選が勝負となるのだが、いずれにしろ、参院で社民党に頼らなくてもいい状況が生まれた場合、小沢氏の「次の一手」が発動される可能性がある。それが大連立の再燃である。
自民党、公明党を含めた大連立となれば、党内左派も社民党もその「重み」はぐんと軽くなる。308議席を背景に、自民党に対しても優位な立場で大連立の工作を展開できる。「左派切り」への大転換によって、外交・安保政策や消費税問題などを中心に思いきった政治決断が可能になる。
大連立によってそうした重要課題に決着をつけ、次の総選挙を迎えるときには、小選挙区選挙だから必然的に2大政治ブロックに分かれていくことになる。これによって、小沢氏が政治改革の到達点として狙ってきた「保守2党時代」が現出する。小沢氏の現在の言動はそこへ向かっての第一歩と見たいのだが、どうか。
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